エンティティって何?Google SEOにおけるエンティティ活用の重要性
Google SEO対策において、キーワード選定やキーワード密度の最適化などが注目される一方で、エンティティの活用は意外に看過されがちです。
しかし、適切なエンティティを使うことはページのコンテンツが理解しやすくなるだけでなく、SEO効果を高めることができます。
そこで本記事では、エンティティがSEOで果たす重要性について解説します。
目次
エンティティとは
エンティティは、固有の意味を持つ単語やフレーズのことです。
例えば、友達の名前はその人を指すエンティティになります。友達の名前を聞けば、その人の顔や性格などを想起できるでしょう。
これはその名前に独立した意味があるからです。
他にも、富士山や東京タワーなどの地名は、それぞれ特定の場所を指すエンティティです。自分の家の住所も個別の場所を表すエンティティと言えるでしょう。
このように、エンティティは人名や地名など、実世界に存在する具体的な人や物を指し示す言葉だと考えるとイメージしやすいです。
エンティティには他にも、組織名や商品名、ブランド名などがあります。
ソニー、任天堂、Googleなどの企業名は、それぞれ独自の概念を持っています。ジーパンやコーラといった一般名詞とは異なり、固有の意味があるわけです。商品名の「アイフォン」や「Switch」も独自の商品を指すエンティティです。
このように、エンティティには人名や地名、組織名、製品名など様々な種類があります。共通する特徴は、それぞれが独立した意味や概念を含んでいることです。
エンティティの種類 | 説明 | 例 |
---|---|---|
人名 | 実在または架空の人物を指す固有の名称 | 長谷川町子、ジョン・スミス |
地名 | 実在または架空の場所を指す固有の名称 | 東京、表参道、緑ヶ丘 |
組織名 | 実在または架空の組織を指す固有の名称 | 任天堂、グリーン非営利団体 |
商品名 | 実在または架空の商品を指す固有の名称 | iPhone、スイッチ、グーグルマップ |
作品名 | 実在または架空の作品を指す固有の名称 | サザエさん、スター・ウォーズ |
エンティティの中には、一般名詞的な要素も持ち合わせているものがあります。例えば「病院」は病気の治療が行われる施設を指します。しかし「○○病院」のように名前が付くことで、その病院を特定の1つの組織として指し示すことができます。この場合、病院名がエンティティとなります。
逆に、検索エンジンで検索されるキーワードは概念的な意味合いが強く、独立性に欠けるため、エンティティには含まれません。エンティティはある具体的な人や物などを指す固有名詞的な性質が重要となります。
以上のように、エンティティにはさまざまな種類と特徴がありますが、固有の意味を持つ点で共通していると理解できます。次章では、こうしたエンティティを活用するメリットをSEOの視点から見ていきましょう。
エンティティがSEOに与える影響
前章で見たように、エンティティには人名や地名、組織名、製品名など、固有の意味を持つ言葉が含まれます。
これらのエンティティは、ウェブページのコンテンツを理解する上で重要な役割を果たします。
例えば、「東京」というエンティティが出てきた場合、ページが日本の首都である東京について述べているのだろう、とクローラーは推測できます。
このように、適切なエンティティを使うことで、ページのトピックが明確になります。
一方、エンティティが正しく使われていない場合、ページの主題が曖昧になりSEO的にマイナスの影響が生じます。
例えば東京の内容であるのに「大阪」というエンティティが頻出すれば、クローラーはページのテーマが不明確だと判断し、ランキングを下げる可能性があります。
したがって、コンテンツ作成時には、主要なキーワードに関連する適切なエンティティを取り入れることがSEO対策上重要になります。
次章では、エンティティを効果的に活用する方法を見ていきましょう。
エンティティの活用方法
ターゲットキーワードに関連するエンティティを研究する
まず最初に、ターゲットとするキーワードを明確にします。
次に、そのキーワードから想起される人名、地名、組織名、製品名などのエンティティを洗い出しリスト化します。
例えば「東京観光」なら、「東京」「浅草」「スカイツリー」「渋谷」など、東京の主要な観光名所や施設名が関連するエンティティとして挙げられます。
コンテンツ内でエンティティを多用する
リスト化した関連エンティティを、記事や商品説明などに自然に取り入れます。
単に羅列するのではなく、文章の流れに合わせてエンティティを織り交ぜることがポイントです。
例文に登場人物の名前をエンティティとして使用するなど、工夫することで自然な使用が可能です。
エンティティの密度を高める
コンテンツ全体での関連エンティティの出現頻度を意識的に高めましょう。
キーワードに関するエンティティをできるだけ多く盛り込むことで、そのページがそのトピックに特化していることがSEO的に評価されます。
エンティティ密度を高めすぎると不自然になるため、バランスに注意しつつ適切に取り入れることが重要です。
エンティティ活用の効果
これまで見てきたエンティティ活用の方法を適切に行うことで、以下のようなSEO効果が期待できます。
検索エンジンにとってコンテンツの意味が明確になる
関連するエンティティが適切に使われているページは、クローラーにそのページのテーマが何であるかを正しく認識させることができます。
例えば「東京」や「渋谷」といったエンティティが頻出すれば、東京の観光情報と判断できます。
ターゲットキーワードとの関連性が高まる
コンテンツ中に適切なエンティティを取り入れることで、そのキーワードと意味的に強く関係する内容になります。
例えば「東京観光」であれば「東京」エンティティを用いることで関連性が最大化します。
権威性のある情報源として認知されやすい
正しいエンティティが使われているページは、そのキーワードの専門家や権威者による高品質な情報源と見なされる可能性があります。
エンティティ使用の誤りは権威性の喪失につながります。
SEOランキングの上昇につながる
以上の要因により、適切なエンティティ活用は検索結果上位表示の獲得に正の影響を与えます。
エンティティを意識的に活用することが重要なSEO要素となり得ます。
まとめ
以上、GoogleのSEOにおけるエンティティ活用の重要性について解説してきました。
エンティティには人名、地名、組織名、製品名など、固有の意味を持つ言葉が含まれます。
これらのエンティティをコンテンツ内で適切に使用することで、検索エンジンにとってそのページのテーマが明確になります。
関連するエンティティを意識的に取り入れることで、キーワードとの関連性が高まり、権威性のある情報源として認知されるようになります。これはSEOランキングの上位表示につながる重要な効果です。
したがって、ターゲットとするキーワードに関するエンティティを研究し、コンテンツ作成時にこれを活用することが大切です。
適切なエンティティ活用がSEO対策における鍵となる要素の1つであることを理解しておきましょう。
この記事の執筆者
谷口正頼
デザイン業界に身を置いて二十年余り、独立して十数年になります。大学では社会福祉を専攻しておりましたが、世界的なデザイナー中島英樹の作品に触れ、デザイナーに憧れを抱いていたものの、デザイナーって専門の学校出てなければなれないのではという疑問を知り合いの先輩デザイナーにぶつけてみると「学校出てなくてもなれるよ」の一言で目から鱗。独学で猛勉強してデザイナーに。グラフィックデザイン会社やウェブ制作会社を経験したのち、フリーランスとして独立。